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迷いながら、精度に近づいていく【マシニング担当 Yさん】
― 大東技研・最終工程で育つ「一流」を目指す時間 ―
今回は、マシニングを担当して8年目になるYさんにお話を伺いました。
黙々と製品と向き合う姿がとても印象的でした。
「まじめで、のんびりしていると言われます」
ご自身のことをどう思っているか尋ねると、
「まじめ、ですかね。あと、のんびりしているって言われます」
仕事の合間の様子もどこか穏やかで、 急かされるより、
じっくり考えるタイプなのだと感じます。
散歩と音楽が、頭を整えてくれる時間
仕事以外で夢中になっていることを聞くと、
「気づいたら、散歩してますね」と笑います。
景色を見ながら歩き、音楽を聴く。
J-popから洋楽、ヘビメタ、ロックまで、ジャンルはさまざま。
「考えごとを整理する時間になっているのかもしれません」
最近、印象に残っている出来事として話してくれたのは、映画『アバター』。
「映像がすごく進化していて、3Dの立体感に感動しました」
“進化”という言葉が、さりげなく口に出るのが印象的でした。
同じものが一つもない
仕事の面白さについて聞くと、
「一つひとつ、全部違うところですね」と即答でした。
加工によって製品の種類が違い、 同じものをただ繰り返すわけではない。
形にして、完成させていく過程そのものが楽しいと言います。
「完成したときは、やっぱり達成感があります」
髪の毛より細かい世界での調整
一方で、難しさもはっきりしています。
「0.001ミリとか、0.005ミリの世界の、 ぴったり“ジャスト”で削る仕事。
髪の毛が0.1ミリくらいなので、その何十分の一ですね」
工具の摩耗や、機械の精度のわずかなズレによって、
条件を微調整しながら仕上げていく必要があります。
製品単価も高く、
「これ、パソコンが買える値段だな…」と感じることもあるそうです。
その分、プレッシャーは大きい。

真っ白になった、あの瞬間
「やらかしたことはありますか?」と聞くと、
機械操作のミスで、火花が散ったこと。
製品はダメになり、頭が真っ白になった。
すぐに上司に伝え、機械の状態を一緒に確認。
「納期の事とか、修理の事とか…正直、ひやひやしました」
その後は、工場長も含め、上司と一緒に、
原因と対策をしっかり話し合ったと言います。
「一流」には、まだ遠い。でも
それでも仕事を続けている理由を聞くと、
Yさんは、こう言いました。
「まだ技術が完璧に身についているわけじゃないし、一流でもない。
だから、学ぶところがいっぱいあるんです」
Yさんが考える「一流」とは、
図面を見ただけで、どう加工すればいいか分かる状態。
難易度の高い図面でも、すぐにイメージできること。
「ちょっとずつ挑戦していってます。
長い道のりですけど、いろんな図面をやって、経験を積んでいきたい」
大東技研で、自慢できること
大東技研の強みを聞くと、
「安定した品質ですね」と答えてくれました。
単価30万円以上の製品でも、
リピートで受注をいただいている。
ジャストサイズに限りなく近づけ、
傷を絶対につけない。
「他の会社は分からないですけど、
話を聞くと、うちはレベルが高いと思います」
これからの目標
今後の目標は、作業スピードを上げること。
そして、3次元加工ができるようになること。
最後に、こう付け加えてくれました。
「…まずは上司を、追い越したいです」
私から見て感じたこと
Yさんの言葉には、 派手さはありません。
けれど、迷いながらも、 一歩ずつ精度に近づこうとする誠実さがありました。
大東技研が
「人で選ばれる会社」である理由は、
こうした静かな成長の積み重ねにあるのだと思います。
「良い人が、良いものをつくる」。
その言葉は、 Yさんの歩みの中にも、確かに息づいていました。
※本記事は、社外インタビュー・編集の立場から構成しています。